イオンからなる物質の化学式と名称
陽イオンと陰イオンは,電気的な引力による結合なので,+とーの数が合うように,それぞれのイオンの数を考えて結合させる。
例1)カルシウムイオンCa2+と塩化物イオンCl−
2+と1−なので,Ca2+〔 1 〕つとCl−〔 2 〕つで結合する。
化学式〔 CaCl2 〕
「+の数=−の数」なので,2+,−は消える(付けない)。
「陽イオンの原子,その数,陰イオンの原子,その数」の順に書く。
(数は元素記号の右下に小さくつける)
名称〔 塩化カルシウム 〕
「陰イオン,陽イオン」の順に言う。
(結合してイオンではないので「イオン」,「物イオン」,は付けない)
例2)ナトリウムイオンNa+と硫酸イオンSO42−の結合
1+と2−なので,Na+2つとSO42−1つで結合
Na2SO4 硫酸ナトリウム
例3)カルシウムイオンCa2+と水酸化物イオンOH−の結合
2+と1−なので,Ca2+1つとOH−2つで結合
Ca(OH)2 水酸化カルシウム
OH−のような多原子イオンを2個,3個にするときは( )でくくる。
(OH2とすると,Hだけが2つになってしまう。)
例題
次の陽イオン(@〜I)と陰イオン(J〜Q)の組合せでできる物質 (1) 〜 (18)の化学式と名称を答えよ。
@ ナトリウムイオンNa+ A カリウムイオンK+ B 銀イオンAg+ C アンモニウムイオンNH4+
D マグネシウムイオンMg2+ E カルシウムイオンCa2+ F バリウムイオンBa2+ G 銅(U)イオンCu2+
H アルミニウムイオンAl3+ I 鉄(V)イオンFe3+
J 塩化物イオンCl− K 水酸化物イオンOH− L 硝酸イオンNO3− M 酸化物イオンO2−
N 硫化物イオンS2− O 炭酸イオンCO32− P 硫酸イオンSO42− Q リン酸イオンPO43−
(1) AとK (2) BとL (3) @とM (4) CとJ (5) HとK (6) DとJ (7) DとM
(8) CとP (9) EとP (10) FとO (11) GとL (12) HとJ (13) GとN (14) HとM
(15) IとP (16) AとQ (17) EとQ (18) HとQ
(1) KOH 水酸化カリウム (2) AgNO3 硝酸銀 (3) Na2O 酸化ナトリウム
(4) NH4Cl 塩化アンモニウム (5) Al(OH)3 水酸化アルミニウム
(6) MgCl2 塩化マグネシウム (7) MgO 酸化マグネシウム
(8) (NH4)2SO4 硫酸アンモニウム (9) BaSO4 硫酸バリウム (10) CaCO3 炭酸カルシウム
(11) Cu(NO3)2 硝酸銅(U) (12) AlCl3 塩化アルミニウム (13) CuS 硫化銅(U)
(14) Al2O3 酸化アルミニウム (15) Fe2(SO4)3 硫酸鉄(V)
(16) K3PO4 リン酸カリウム (17) Ca3(PO4)2 リン酸カルシウム (18) AlPO4 リン酸アルミニウム
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